子育てと介護のダブルケアの様な複合的な課題がある事例は、介護領域と子育て領域や障害、貧困と言った他の専門領域との連携が求められます。
近年、縦割り行政の限界が言われ、国は「重層的整備支援事業」という縦割りに横串を指して、複合的な課題に取り組んでいこうと指針を示しています。
各自治体によって運営方法は異なりますが、現状の制度や当法人が介護・保育の専門家や研究者とともに作成した「ダブルケア情報シート」をご紹介をさせていただきます。
~地域ケア会議~
一般的には、地域包括支援センターが主体的に地域ケア会議を開催しています。
複合的な課題を持つケースでは、要介護者の担当ケアマネジャーから発案しても良いことになっていますし、子育て領域の専門職並びに対象者に関わる地域住民からの発案でも良いと思います。
これにより、対象者(介護を必要とする等)を取り巻くご家庭の複合的課題・ニーズが明確化でき、誰がどのように支援できるかを検討できます。
また、個々のニーズに合わせた柔軟な支援が生まれる可能性もあります。
子育て領域の専門職の方には、あまり馴染みのない制度かもしれませんが、現状の制度として他の専門職との調整や連携がしやすい制度になるかと思うので、上手に使っていただけたらと思います。
~ダブルケア情報シート~
【専門職のみなさまへ】
子育て分野の皆さまや介護分野の支援者等に、ぜひ引き継ぎや相談に関するフォーマットとしご活用いただけたらと思います。
おそらく、お互いに専門職同士で情報共有内容を御覧いただきながらご相談や調整を進めることにより、連携がスムーズに行えるのではないでしょうか?
【当事者への情報提供について】
専門職の立場として子育てと介護の両立をしている人(予備軍)の人に向けて、「ダブルケア情報シート」の情報をお伝えいただけると幸いです。
子育てと介護の両立をしている人(予備軍)が、支援者に相談する時に同じ話を何回もしなくてすむというのがその大きなメリットで負担が下げられます。
「ダブルケア情報シート」は、NPO法人こだまの集いのHPのTOPにあります。
ご自由(フリー)に、ダウンロードをしていただきご活用下さい。
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- 当法人役員4人が編著者・コメント執筆者として参画
- 26事例!ダブルケアケース
- 当事者、子育てや介護の専門職(保育士、ケアマネジャー、スクールソーシャルワーカーなど)、研究者などの多様な視点で事例ごとの解説付き!
「子育てと介護のダブルケア~事例からひもとく連携・支援の実際~」中央法規出版 2023年