多世代が活躍する街つくりを目指しているNPO法人こだまの集いの森田です。
こだまのメンバーで、東京都小金井市にある『NPO地域の法人 寄り合い所また明日』さんを見学させていただきました。
『また明日』は、認知症対応型デイサービスと、認可・認可外保育を営んでいて、アパートを改修した長屋を訪れると、そこには子どもたちと高齢者たちが一堂に集まっていました。そこには、「あたたかい空気」が流れていました。
「特別なことはしていない」。
時間で決まったプログラムをするわけではなく、誰かのふとした一言で何かが始まる。時間に追われることがないので、子どもたちも高齢者の方々も、職員の皆さんにも穏やかな雰囲気です。
そのことがかえって、とても「特別なこと」だと私は感じました。「普通」でいることがどれだけ難しいか。
子どもたち、高齢者の方と職員さんみんなで洗濯物をたたんだりお話をしたりしている中、あるおばあさんがその場で立っていました。何をするわけでもなく、ただ立って過ごされていました。
私だったら良かれと思って、おばあさんに声をかけて座ってもらうか、洗濯物をたたむ中に入っていただくように対応していたでしょう。でも、そのおばあさんにとっては、立っていることが普通なのであって、それで穏やかに過ごせているのであれば、まわりのペースに巻き込む必要はないのです。
それを周りの人たちは分かっているから、あえて邪魔をすることはしなかったのでしょう。普通でいられること。それがこのあたたかい空気感をつくっているのだと思います。
保育園を利用しているお母さんが、自分の親の介護の相談をしに来たり、急に空き時間ができた訪問ヘルパーさんがふらっとボランティアに立ち寄ったり。
『また明日』は、まさに地域の人々の“拠り所”になっています。
子どもと高齢者の多世代コミュニティづくりを目標としている私たちにとって、理想の場所です!
代表の森田眞希さん、ありがとうございました!師匠と呼ばせていただきます!
【ライター 森田亜希恵】
大学で社会福祉士、精神保健福祉士の資格を取得。現在は有料老人ホームの生活相談員として、日々ご入居者様やご家族様の相談援助に励んでいる。
保有資格:社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、認知症ケア専門士