ダブルケアとは、子育てと介護。もしくは、一定の親族内に複数のケアが発生している状態をいいます。
現状、介護や子育てに直面しているどのご家庭も、きっと工夫しながら日々の日常生活を乗りきっていらっしゃると思うのです。
子育てと介護、どちらだけでも就労に関してはハードルがあると思いますが、ダブルケアのように介護と子育てが重なると、さらに高い壁となることが予測できます。
子育てと介護が重なったダブルケアの方々は働き盛りの世代です。(平均年齢、39.6歳)
働きたいと願う方が、介護や子育てを理由に働けないのは、ご本人の人生においても後悔が残ってしまう可能性がありますし、社会的(経済的)にも有益とは言えません。
今回は、こちらの本をご紹介させてください。
ビジネスパーソンが介護離職をしてはいけないこれだけの理由 著者:酒井穣氏
この本の中では、子育てと介護は全く違うという点が述べられています。だから、それぞれの違いを知り、子育てと介護それぞれを乗り切る戦略が必要だと書かれています。
社会的に、子育てと介護は似ているから、似ているケアを同時に行うことはできないのか?という意見も耳にします。
きっと、社会的な誤解があるかと思うのですが、「子育てと介護は全く違います!!」
子育ては自分が子育てをされてきた経験から、手が離れる時期の予測や金銭負担の経費が予測がしやすいのに反して、介護は突然始まるケースが多いです。ましてや介護がいつ終わるか、金銭負担額の予測が立てづらい点が挙げられます。
ダブルケアの課題に関しては、各家庭で生活をマネージメントをする必要はあるのですが。
しかし、個人の努力で課題を解決していくのは、非常にレベルが高い課題解決が求められます。
ダブルケアを実際に体験してみて感じたのは、管理能力スキルのある方や介護医療知識がないとダブルケアの複合的なケアをマネージメントするのは非常にハードルが高いと感じました。
個人の努力でダブルケアの目の前のことに長期的に取り組めば、心身への負担やダメージが大きくなることは懸念されます。社会的な孤立も問題となって来るでしょう。
自分のことは、客観的に判断しにくいため、当事者本人が自力で解決するのはハードルが高いと思います。
社会のサポートが必要です。
この本を企業さん(経営者層、人事総務関係者)やケアマネージャーさん始め医療介護支援者、行政、議員さん、子育て支援関係者にもオススメさせていただきたいです。
子育てと介護は違うことを前提として、ダブルケアのように違う種類のケアをどのようにマネージメントしていく必要があるのか。この問いを見つけていきたいです。現状、社会全体ではこの答えは確立されていません。
まず、直近で当法人で何ができるか。
今後予定しているセミナー等で当事者の方や支援者側の方々と対話を元に上記の課題について揉んでいきます。
そして、10月29日、11月29日に杉並区の男女平等推進センター講座「すぎなみダブルケア講座」でも、ダブルケアでの課題や不安に思っている具体的事例を参加者の皆様のご意見をお聞きしながら抽出していきます。
これらを整理して、杉並区 男女共同参画の担当部署にご報告を挙げさせてさせていただく予定です。
(セミナーは、まだまだお席がございます^^みなさまのご参加をお待ち申しあげております。 )
熱い想いを語りすぎて、長くなりました(笑)この辺で終わります^^
代表 室津